「漏水箇所が特定出来ないのでトレーサーガス漏水調査をお願いしたい」というご依頼でした。
ご贔屓にされている設備業者にて音聴など調査を実施されたとのことでしたが特定に至らず、そちらの業者様より当店をご紹介いただいたとのことでした。
当店のほうでも事前に音聴、目視などの基本的な調査を行いましたがやはり特定出来そうにはなかったので、予定どおりトレーサーガス漏水調査を実施させていただくことになりました。
トレーサーガス検知器
しばらく調査を行うとトレーサーガス検知器に反応が出ました。
トレーサーガス検知器にて反応を検出した場所
検出場所は駐車場のコンクリート補修跡付近です。
土やアスファルトと違いコンクリートの場合にはその状態によって検出が難しいこともあります。
今回も極微小な反応でしたので、検出した場所付近に数か所ドリルで小さな穴を開けて数値を確認したところ、かなり強い反応に変わりましたのでこの付近で間違いなさそうです。
お客様に事前にお聞きしていたのですが、この補修跡は以前に水道管が水漏れして修繕をしたことのある場所だとのことでした。
一度修繕を行った漏水箇所付近（修繕箇所自体ではありません）で新たに漏水が発生することはよくあります。
おそらく修繕の際に少なからず加わる負荷や、その配管付近に元々負荷がかかっていたことなどが関係しているのだと思います。
漏水箇所を特定するために状況をお客様にご説明させていただいた上で、斫りやすい補修部分を壊してみました。
掘削して給水管を発見、周辺の土が濡れていることは確認出来ましたが、その箇所では漏水していませんでした。
漏水箇所が近いのは間違いありませんでしたので、ガスを抜いて通水し、水が流れ出てくる方向に斫りと掘削を20cmほど拡大したところでようやく漏水箇所が見つかりました。
斫り、掘削
漏水していたのはチーズという三方向分岐継手の一方でキャップで止水されている（使われていない）部分でした。
この部分はコンクリートの補修跡はなく、修繕の履歴もないということでしたので、おそらく新築時から分岐の不要な部分だったと思いますが、理由は分かりません。
漏水箇所
コンクリートに向かって勢いよく水が噴き出ていました。
お客様に状況をご確認いただき修繕のお見積りをさせていただいて、そのまま修繕まで行いました。
修繕、通水後
埋め戻してコンクリートも補修して無事に完了です。
コンクリート補修後
トレーサーガス式漏水調査については漏水調査ページもご覧ください。
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