「1ヶ月のうちに複数回トイレがつまるので、排水管内カメラ調査と必要な工事の見積もりをお願いしたい」というご依頼でした。
ラバーカップで改善できたことも数回あったそうですが、改善しなかった時は他の修理業者さんに依頼されていたとのことでした。
1.排水管内カメラ調査
排水管内のカメラ調査のため、事前に高圧洗浄で配管内を清掃しカメラを挿入しました。
管底(画像下側)に尿石がびっしりとこびりついていました。
この尿石は表面がザラザラ(凸凹)で排泄物やトイレットペーパーにブレーキをかけて管内に滞留させてしまいます。
さらにこの滞留物に次から次へと排泄物やペーパーが引っかかり溜まっていくことでつまりの症状が発生します。
尿石が原因によるつまりは修理難易度が高めで、中途半端に除去すると管内に残って剥がれた尿石が元でつまりが再発します。
ですから、管内カメラと高圧洗浄機、特殊な洗管ノズルを併用して取り残しのないよう時間をかけて除去する必要があります。
カメラ調査の結果、極端な勾配不良や撓みなどの構造的な不具合は見つからず、今回のつまりの頻発はこの尿石が原因であったことが分かりました。
お客様にカメラ画像をお見せして状況を説明し、可能な範囲で尿石除去作業を行うことになりました。
2.尿石除去作業(高圧洗浄)
カメラ調査前にも簡易的な高圧洗浄を実施していますが、カメラ画像1のとおり管底に固着した尿石はノーダメージです。
そこで洗管ホースの太さと洗管ノズルを変更して除去作業を行います。
上の動画が一般的な高圧洗浄機の洗管ノズルで、下の動画が今回使用する旋回ノズルです。
管壁に沿うように回転しながら進みますので満遍なく高圧水を当てる事ができ、尿石に対して衝撃を加えることもできますので一般的なノズルよりも効果的です。
上の画像は管内の剥がれた尿石の山です。
作業は屋外の排水掃除口から実施し、上流(トイレ側)から少しづつ尿石を引っ張り出します。
約5時間の作業で9割以上の尿石を除去できました。
本当に固着した尿石は高圧洗浄でも取りきることが難しいので、解消されない場合には配管更新などの工事が必要となることもあります。
肉厚管など強度のある管種が使用されている場合ではもっと強力な道具を使用する業者さんもあるようですが、戸建住宅では強度の低い管が使用されていることがほとんどです。
3.排水管内の尿石付着予防
尿石の元となる成分であるカルシウムが管内に残ることで固形化していきますので、できるだけ管内に留まらないように十分に洗浄してあげることが重要です。
具体的には大小の区別があるトイレでは、小便でも大で流すようにすることです。
また、尿石除去専用の薬剤(酸性のもの)を定期的に投入することで排水管内の尿石の蓄積を一定程度予防することができると思いますが、1番効果的な予防法は定期的な排水管内の高圧洗浄です。
尿石が蓄積してからの除去作業は通常の高圧洗浄作業に比べて高額になりがちで、最悪の場合には配管更新などの工事が必要になる可能性があることを考えれば、状況によっては定期的に高圧洗浄を実施したほうが安上がりです。
当店では尿石によるつまり修理や、定期、不定期での排水管洗浄作業も承っておりますのでお気軽にご相談ください。
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