つまり修理
水まわりのつまり修理と一言で言っても、構造や原因、状態により解決方法は様々です。
エスピーアール(以下当店)では現場状況を入念に確認したうえで最も適した解決方法をご提案しております。
軽度のつまり修理の時に当店で行う作業は
主に【ローポンプ作業】または【排水器具の脱着清掃】です。
ローポンプ作業
軽度のつまりの症例として多いのはトイレットペーパーの使いすぎによるトイレのつまりです。
このようなつまりの場合にまず行うのは【ローポンプ作業】です。
ローポンプは簡単に言うと圧力によってつまりを解消する道具で、広く知られているラバーカップの強力バージョンといえるものです。
トイレに限らず、キッチン、洗面、浴室などの軽度つまりにも有効であり、つまり修理ではよく使用する道具の1つです。
上の写真がローポンプ作業風景です。
この現場はトイレットペーパーの使いすぎが原因の便器内つまりでしたがローポンプ作業で5分とかからず解消しました。
排水器具の脱着清掃
排水器具の脱着清掃はキッチンや洗面、洗濯排水のつまりなどでよく行う作業です。
キッチンであれば排水トラップや蛇腹ホースを、洗面や洗濯であれば排水トラップを取り外して、つまりの原因となっている汚れを直接取り除きます。
キッチンや洗面などの排水口から物を落としてしまい、それが原因となってつまりが発生した場合にも排水器具の脱着が必要になります。
上の写真の赤丸の部分に汚れが溜まり、つまりの原因となることが多いです。
この現場では取り外した排水トラップの中に髪の毛やぬめり汚れが絡んでつまっていました。
中〜重度のつまりについては実施する
主な作業内容に変わりがないことからまとめています。
中〜重度のつまりの例として挙げられるのは
【各水まわりの排水器具より先の排水管内のつまり】や
【便器内に異物を落としたことで発生したつまり】などです。
排水器具(トラップなど)より先の排水管自体がつまってしまった場合、
ローポンプや排水器具の脱着で修理することは難しくなります。
そのような場合の修理方法の選択肢として2つの方法があります。
どちらの作業でも排水管内に洗管ホース(またはワイヤー)を
挿入してつまりを貫通させるという部分は共通です。
2つの作業の特徴としては以下のような点があります。
高圧洗浄作業
- つまり除去とあわせて排水管内をくまなく清掃できる
- ホースが細いため小口径や曲がりの多い排水管にも挿入しやすい
- 高圧洗浄機に供給する水が必要(場合により電気も)
- 水が引かない状態のつまりの上流側からの作業に不向き(汚水が逆流してきてしまうため)
トーラー作業
- ワイヤーは硬く丈夫なため頑固なつまり(固形状のもの)も除去しやすい
- 水や電気が無くても作業が可能
- 小口径管や曲がりの多い排水管には不向き(つまり箇所まで挿入しきれないことがある)
排水管内のつまりの場合、当店では応急的な処置や状況的にやむを得ない時を除いては高圧洗浄による作業をお勧めしています。
高圧洗浄をお勧めしている1番の理由としてはつまり修理後の再発リスクです。
上記の比較のように高圧洗浄作業は排水管内の清掃も兼ねていますが、トーラー作業ではつまりを貫通できても排水管内をくまなく清掃することはできません。
そうなると管内に残ってしまった汚れが元でつまりが再発するリスクが大きくなるからです。
状況によっては両方の作業が必要となる場合もあります。
その際には事前に状況とその必要性をご説明させていただいております。
動画は「キッチンの床に水漏れする」というご依頼で修理にお伺いした現場の高圧洗浄作業風景です。
お客様は蛇口の水漏れが原因だと思っていましたが、点検の結果つまりによる逆流が原因でした。
動画の中で時折出てくる白っぽい塊は排水管内で固形化した油です。
便器脱着作業
便器内異物によるつまり
便器内に物を落としてしまったり、誤って流してしまった場合が【異物によるつまり】です。
【ご相談が多い事例】
・置き型の洗浄剤
・貼るカイロ(湿布)
・尿検査のカップ
・パット
・おもちゃ
など
異物つまりの場合のほとんどのケースでは便器と排水管との接続部分に異物が留まっています。
便器内の排水口から手を入れてもS字状に曲がった穴の奥にありますので取り出すことはできません。
そのため、異物によるつまりの修理では便器を取り外して直接取り出すことが唯一の解決方法になります。
※カイロやパットなどはローポンプで取り出せることもあります
つまりの症状の中でも厄介なのは繰り返し発生するつまりです。
このようなつまりの原因としては【便器内の異物】や【排水管内の異常】などが考えられます。
便器内の異物は先ほどもご紹介しましたが、繰り返し発生する原因は以下のとおりです。
異物にトイレットペーパーや排泄物が引っかかることで症状が発生
↓
修理作業や時間経過などの理由によってペーパーや排泄物は隙間から流れて症状が落ち着く
↓
異物は留まっているため次に使用した際に再び症状が発生!
というような理由からです。
物だけではなく汚れでも同じようなことは起こり得ます。
もう一点は排水管内の異常です。
排水管内の異常とは、
勾配不良 / たわみ / 木の根の侵入 / 破損 / 尿石
などがあります。
これらの異常がつまりの根本的な原因となっている場合、これを改善しないことには解決できません。
ただ、排水管はそのほとんどが隠蔽、埋設されていますので異常を見つけるためには排水管内のカメラ調査が必要になります。
排水管内カメラ調査
排水管内カメラ調査は人間の胃カメラと同じようなものです。
排水管内に専用のカメラを挿入して異常の有無やその場所を調査します。
徐々にカメラが水没して、その後水中を抜けるというような状態であれば【たわみ】、徐々にカメラが水没して、そのまま水中を抜けなければ【勾配不良(逆勾配)】などの判断ができます。
破損や木の根、尿石はカメラに映れば一目瞭然です。
当店で使用している排水管内調査カメラには挿入距離の表示機能も備わっていますので、異常がある場所までの距離も把握できます。
難点としては呼び径50以下の排水管や、50以上でも曲がりが多い配管などへの挿入が難しいことです。
上の写真は「トイレの排水が以前から調子悪い」という現場の排水管内を調査した時の画像です。
調査の結果、原因は【尿石】によるものであると判明しました。
特殊なノズルを使用した高圧洗浄作業にて除去し無事に改善しました。
【水まわりのつまり】にも様々な原因があり、それにより修理方法がそれぞれ異なります。
技術や知識のみではなく専用機材などの設備も重要です。
当店では様々な状況に対応できるよう、各種専用機材を取り揃えております。
つまりの症状でお困りの場合はお気軽にご相談ください。